IoTを活用した設備の稼働監視と停止理由の分析 データ収集の課題と解決策とは?
IoTを活用した設備の稼働監視・停止理由分析におけるデータ収集の障壁と解決策
IoTの普及をきっかけに、工場の生産性向上や設備稼働率の向上を目的とした、IoT取り組み(例:設備の稼働監視による現状把握、設備停止理由の収集と分析による課題特定)をしていても、期待する成果が得られていない工場も少なくありません。
本記事では、IoTを活用した設備の稼働監視と停止理由分析におけるデータ収集の障壁と、その解決策について解説します。
1)旧式の設備
障壁:旧式の設備からのデータ収集が困難
日本機械工業連合会が行った生産設備保有期間実態調査(調査期間は2018年12月4日(火)~2019年2月8日(金))によると、導入からの10年以上を経過した設備が6割を超えています。
旧式の設備は最新の設備と比較して、データ収集が難しく、製造現場全体でのIoT導入における障壁となっています。
解決策:旧式の設備に対応するIoTデバイスの活用
旧式の設備からデータ収集するためには、後付けが可能な「IoTデバイス」を活用することが効果的です。
IoTデバイスを活用すると、以下のようなデータを収集できます。
- どの設備の停止時間が長いのか?
- いつ、どれだけ設備が停止しているか?
これにより、ボトルネック工程を特定し、効果的な改善活動を進めることができます。
例:シンプルなIoT|設備の稼働・停止時間を可視化
弊社でご紹介しているProManage Cloudを活用して、設備から稼働時間と停止時間を収集すると、指定した時間における各設備の停止時間を可視化できます。
日々の業務において、このようなレポートを見ながら、作業者とデータに基づいたコミュニケーションが可能になります。
2)様々な種類・メーカーの設備
障壁:様々な設備データの統合が困難
最新の設備はスマート化・デジタル化が進んでおり、稼働データやプロセスデータなどを収集できますが、工場全体の設備を分析する基盤を整えるためには、様々な種類・メーカーの設備データを統合する必要があります。
解決策:様々な通信プロトコルに対応するIoTツールの選定
様々な設備データの統合には、OPC UA、MT Connect、Modbus、MQTT、EuroMap、Fanuc Focas など、多様なプロトコルに対応するIoTツールを選定することが有効です。
特定のベンダーへの依存しないことで、IoT運用を最適化できます。
3)設備の停止理由の収集
障壁:設備の停止理由の収集が困難
設備稼働率を向上させるためには、主要な設備停止理由の特定が重要です。
しかし、設備停止理由のデータ収集は、作業者のデータ入力が必要な場合があります。(例:段取り替え、休憩など)
IoTツールだけでは収集できないデータを、どのように集めるかが、成功の鍵です。
解決策:段階的なIoT導入
作業者の協力を得て、設備停止理由のデータ収集と分析を進めるには、段階的なIoT導入が有効です。
近年は、機能がシンプルで費用対効果が高いクラウド型IoTツールが増えています。これを活用することで、小規模な投資で少しずつ成果を上げながら、段階的にIoTを進めることが可能です。
まとめ
IoTを活用した設備の稼働監視と停止理由分析の取り組みは「旧式の設備」「様々な種類やメーカーの設備」「設備の停止理由の収集」という障壁があります。それぞれに対する解決策は以下の通りです。
- 旧式の設備:後付け可能なIoTデバイスを活用し、稼働時間や停止時間を把握することで改善に役立てます。
- 様々な種類やメーカーの設備:複数の通信プロトコルに対応するIoTツールを選定し、データ統合を進めます。
- 設備の停止理由の収集:作業者の協力を得て段階的にIoT導入を進めることが推奨されます。小規模な投資で成果を少しずつ積み重ねることが重要です。
設備の稼働監視・停止理由の分析から段階的にIoT導入を実現!
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