【製造実行システム(MES)活用例】多品種少量生産におけるリードタイム短縮と中間在庫削減の進め方
多品種少量生産を進める際によくある課題
少品種大量生産から、多品種少量生産・変種変量生産が主流の時代になり、次のような課題にお悩みではないでしょうか?
- 生産プロセスが複雑化して、現場の肌感覚だけでは生産状況を把握しづらい。
- 多品種少量・変種変量生産により在庫数削減・リードタイム短縮しづらい
- 適切なタイミング・量でロットサイズ縮小を進めづらい
多品種少量生産や変種変量生産のような複雑な工程の生産状況把握には、デジタルツールの活用が有効な手段の一つです。
製造設備の稼働状況を見える化するツール「製造実行システム(MES)」
製造設備の稼働状況を見える化する「製造実行システム(MES)」は多品種少量生産を進める際によくある課題を解決するために有効なツールの1つです。製造実行システム(MES)では「IoTゲートウェイを使用して、あるいはPLCからOPCサーバを経由して設備データを収集し、工場全体の設備の稼働状況を可視化」することができます。
では、製造実行システム(MES)を活用して、どのように「多品種少量生産」を進めるのか、事例をご紹介します。
製造実行システム(MES)を活用した多品種少量生産の進め方
ジョブショップ型の工場で、ロットサイズ縮小と中間在庫削減を進めることで、多品種少量生産を推進した事例です。製造実行システム(MES)を使用して生産状況を可視化しました。
MESを使って正確かつリアルタイムな生産状況を把握することで、どのタイミングで、どれくらいロットサイズを小さく出来るかの検討をスムーズに検討できました。結果として、仕掛品(中間在庫)の削減にも貢献出来ました。
Step1:改善前
- 生産品目数7種類
- 段取替時間12分
- ロットサイズ50個
- 時間稼働率85.0% (480分-12分×6)/480分
Step2:作業の外段取り化を進めて段取替時間短縮
- 生産品目数7種類
- 段取替時間10分
- ロットサイズ50個
- 時間稼働率87.5%(480分-10分×6)/480分
Step3:時間稼働率が一定値を超えたらロットサイズを縮小
このケースでは時間稼働率87%を超えたら、段取替時間短縮前の時間稼働率85%になるようにロットサイズを2本減らして対応
- 生産品目数8種類
- 段取替時間10分
- ロットサイズ48個
- 時間稼働率85.4%(480分-10分×7)/480分
まとめ
このように、MESを活用して設備の稼働状況(=この事例では時間稼働率)を可視化することで、段取り替え時間短縮の改善を進めながら、多品種少量生産におけるロットサイズ縮小をスムーズに進めることができます。
もちろん、実際の生産活動においては、様々な要因で稼働率が変動するので、移動平均のような見方をして本当に段取り替え時間の短縮の実力があるかの見極めをすることが大事です。そのためにもリアルタイムで稼働率データを収集できるMESは大事なツールと言えます。
製造実行システム(MES)ProManage Cloudのご紹介
弊社は、製造実行システムの導入信頼が豊富なProManage社( 本社: シカゴ)が開発販売する「製造実行システム(MES)ProManage Cloud」をご提案しています。
ProManage Cloudでは、機械から自動でデータを収集することで、人の手間を最小限に抑えて、信頼できるデータ収集ができます。
また、収集したデータを分析してロスの改善や問題予防に役立つレポートの作成も可能です。さらに、収集データの可視化機能が製造現場の問題を即座に発見し、迅速な対応を可能にします。
ProManage Cloudについて、詳しくは下記リンクからご覧ください。
Supporting Problem Solving
Supporting Problem Solving
Supporting Problem Solving
Supporting Problem Solving